第三十一章

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次の日も部屋から一度も出ることなく、ふたりだけの時間を過ごした。 昼飯は俺が作ると申し出たのをやんわりと制し、今では好物となったオムライスを作ってくれた。 一緒に住むまでにする事、 住み始めてからの事、 ふたりで色々と話した。 確かなものとして、形になりつつある。 実感がわくと同時に責任も生まれてくるのがわかった。 俺はロマンチストなどというものとは縁遠い人間だったはずなのに、変わったと思う。 ふたりでいると、自分でも気付けなかった感情が次々と引き出される。 今では、そんな自分が少し気に入ってきた。 俺は・・・、この先もっと変わっていくと思う。 この腕の中にいる最愛の人と一緒に。
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