第六章

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「突然言われても…、 私……。」 ようやく俺に向かって言葉を投げてくれた。 でも、戸惑っているのがわかる。 「こんな私のことを……。」 今にも泣き出してしまいそうな表情になった。 そしてまた俯いてしまった。 泣かせたいんじゃない。 ただ、俺の気持ちだけわかっていて欲しいだけなのに。 いや、違う。 わかって欲しいなんて建て前だ。 やっぱり目の前にいるこの人を手に入れたい。 ここまできたなら、俺の腕の中で抱きしめて離したくない。 .
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