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「ねっ?
とてつもなく旨いでしょう?」
「うん、とてつもなく美味しいね。」
彼の後に付いて入った和食屋は、12時前だというのに既に混んでいた。
「この豚汁、絶対に森下さんに食べさせたいって思ったんです。」
秋も深まり、朝晩の冷え込みが強くなってきた今の時期だからこそ、美味しさも倍増するのだと思った。
「このお店、ちょっと気に入ったかも。」
「喜んでもらえて、すげー嬉しいです。」
「こんな所にあるなんて全然わからなかったな。」
「俺もっすよ。
できてからまだ半年くらいみたいですけどね。」
最近の私の冴えない姿を見て、こうして連れ出してくれたのだろう。
気遣いの才能はピカイチかもしれない。
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