第十章

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「とりあえず病院に行ってくるよ。」 長野旅行への一週間前に、晃太が体調不良を訴えた。 毎日の激務も重なり、微熱が続いていたのだ。 加えて背中の痛みがあり、本人も普通ではないと感じていた。 旅行を延期しようと提案をしてみたのに、味噌ソフトを食べるんだと言い予定通り実行する事を譲らなかった。 きっと楽しみにしていた私に対しての優しさだったのだと思う。 晃太はそういう人だった。
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