プロローグ

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「恭介ー? 茜さんがいらっしゃったわよー?」 そんな事を考えていると突然階下から母親の呼ぶ声が聞こえてきた。 恭介というのは俺の名前で苗字は鷹見、鷹見恭介というのが俺の名前だ。 ……とまぁ、俺の自己紹介なんてどうでもいい、現状の問題はアイツだ。 俺がシカトを続けたのに我慢の限界で直接家にやって来やがった。 「返事がないわねぇ……まだ寝てるのかしら?」 「お母様、それならアタシが恭介君を起こしてきます」 「あら、そう? ごめんなさいね迷惑かけて」 「いえいえ、お気になさらないで下さい」 そんな具合にとんとん拍子で進む会話。 ちょっと待て母さん、迷惑かかるのはコイツじゃねぇよ……俺だから俺……ッ。
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