入学式

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朝7時。 「………………眠い。」 7時を告げる時計の音と共に目を覚ました俺。 俺の体内時計は基本的にかなりキッチリだ。 身を起こしたはいいものの、二度寝したいくらい眠い。 けれどそういう訳にもいかないので、身支度をして朝食の準備を始めた。 その間にも欠伸が出続ける。 何故ここまで俺が眠いのかと言うと 昨夜一が 『オイ緋煉!婆抜きしよーぜ婆抜き!!』 とやってきて、午前4時まで付き合わされたのだ。しかもエンドレスで婆抜き。 どうしてそこまで婆抜きにこだわるのか聞いてみると 『俺んトコ兄弟7人いるんだけど、下のヤツ等が全員グルで俺を負かすんだよ!!』 らしい。 そういうことでやってみたのだが、一は俺に1回も勝つことはできなかった。それを悔しがった一が粘りに粘ってあの時間―。と言う訳だ。 夕べのことを思い出して俺は遠い目をした。 現実逃避している間に朝食が出来ていたので食べることにした。 俺としては目玉焼きを作っているハズだったのだが、いつの間にかオムライスが出来上がっていた。 無意識って怖い。 食事を終えて後片付けまでしたが、今は7時40分。 教室には8時50分までに入ればいいので時間は余裕なのだが、 問題は隣の部屋のヤツ。 『"今日"は入学式だし一緒に行こうな~!!』 と帰り際に言ってきたのは、言うまでもなく一だ。 そう。実を言うと今日は入学式なのだ。 アイツは… …確実に寝ている。 (一方的だが)約束を放って先に行くわけにもいかないので起こしに行くことにした。 「…。」 やはりと言うかなんと言うか、ヤツは俺の予想通り寝ていた。 あり得ない。 ムカついたので思い切りベッドを蹴り上げてやった。 が。 まだ寝ている。 …なんだコイツ。図太過ぎる。 それから俺は30分もかけて一を起こすことに成功した。 起きた一は俺の"モーニングコール"でボロボロだ。 その時点で8時15分だったと言うのに、一はそれからが長かった。
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