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「…オイ緋煉、お前学校来る時そんなプレート付けてたか?」
…。
「………アクセサリーとかそういう単語は出てこないのか?」
「で、出てこなかったんだよ!悪いかコンチクショー!!」
「反撃の仕方が末期だな。」
「……お前の言葉ってグサッとくるぜ。心に。」
ガックリ。
そんな効果音がつきそうな勢いで一は床に沈んだ。
なんかこう…イジリ甲斐があるせいで遊びたくなるんだが、どうにも一の(一人)コントが長い。
省こう。
「扱いヒデェエ!!!!」
「で、それくれた保健のセンセーは彼女か!?」
「義姉だ。」
一と言う名の馬鹿を引きずって学校を出た俺は改めて質問されていた。
目を爛々と光らせて問い詰めてくる一は俺に引き回されて既にボロボロである。
「所謂簡単なお守りらしい。…俺は不幸体質みたいなものだからな。それを考慮してのことだろう。」
「へー。お前って憎たらしい程完璧に見えるクセにそんな欠点があったのか~!」
「シメるぞ。」
馬鹿みたいなことを話していると時間は驚く程速く過ぎるものである。
お前の口はラジオか何かか?、と言いたくなる程に(←1回言った。)延々と垂れ流される一の話を右から左に聞き流し歩を進めていると、思ったより早く寮に着いていた。
「…―でグラマーなオトナのぼいーんなお姉サマが―…(endless)……」
いつの間にやら好きなタイプ(1人)談義にまで発展していた一がそろそろ鬱陶しかったので、気付かれていないのをいいことにそのまま置いて中に戻った。
戻った部屋から玄関付近を見下ろしてみると未だに握った拳を振り回し熱弁しているヤツの姿が見えた。
ハッキリ言って周りに人がいないのが救いだが、それがまたイタい光景だった。
…。
さあ。今日の昼飯は何にしようか。
*
―――…
「…―はい。ターゲットと思われる人物を発見しました。引き続き任務を続けます。」
『…――――、――――。』
「はい。了解しました。」
―プツッ…ツー…ツー…ツー…
「…………。」
―――――…
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