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もしも、この手帳の人物全てと源治が関係あるならば、単純に警察に顔が利くと言う事になる。
ただし、手帳の古さからして記載された人物の大半は、亡くなっている可能性が高いだろう。
だが、その人間関係が引き継がれているとするなら。
「ボクが、警察の捜査対象から外れた理由の説明はつく」
「おじいちゃんが、手を回したって言いたいの?」
「だから、説明がつくってだけだよ」
「でも……」
「分かってるよ」
フィクションの世界でなら、警察の捜査に圧力が加わったり一般人の知らない裏があるだろう。
だが、警察関係者でもない老人の圧力で、捜査対象をどうこう出来る筈がない。
何がどうであれ、何かしらの力が働いた。
「事実は、事実だからなぁ」
「ねぇ、洋ちゃん。実は、おじいちゃんが警視総監って事は無い?」
「杏菜、じいちゃんは八十だって忘れてないか?」
「あっ、定年退職……」
仮に、『元』が着いたとしても捜査に口出し出来るものか。
もう、フィクションの世界でしか説明がつかない。
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