第二章 雪女の戦略

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   それは前回の戦いで、洋輔と神奈が妖武具に封じた鬼であった。  その傍らには、河童と鎌鼬の姿もある。 「俺を封じた金棒は、使えそうか?」 「それは、まだ……」 「そうか……」 「ご先祖さまは、妖武具を手にするとすぐに使えたそうだけど、僕には才能が無いみたいでね」  人間界では天才の洋輔だが、妖怪に関わる事となると思うようにいかない。  特に、妖武具の扱いは。  妖武具を扱うには、洋輔の精神と妖武具とを同調させる必要があり、それには個体差がある為に一つが使えたからと言って、全てが使えるようになる訳では無い。  河童は、リズム。  鎌鼬は、風。  鬼の金棒は、草原のイメージは流れ込んできたものの、それに同調させる方法が分からないでいる。  それは、これから見付けなければならない。 「次の妖と戦うまでには、何とかしたいけどね」 「次の妖?」 「うん、たぶん雪女だと思うんだけどね」 「雪女か、それは相手が悪いかもしれんな」  鬼は、雪女について何かを知ってる口振りであった。
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