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  「本? 未流は、学校祭と、誰かさんが書いた絵空事とどっちが大事だと思ってるの!」 遥が真剣な顔で問いつめる。 「本に決まってるでしょ」 そう言うと未流はペダルに足をかける。ストーリーは佳境に差し掛かっていて、一刻も早く先を読みたいというのが本音。 「未流ってバカね。学校祭まで、あと一週間しかないのに。あなただって、ブロックの演劇に入ってるんでしょ?」 確かに未流は青ブロックの演劇チームに所属し小道具を担当していた。でも、小道具の製作はほぼ終わっている。 「もう演劇の仕事は終わった」 「じゃあ、マスコットはどうするのよ。みんな必死で作ってるっていうのにさぁ」 遥は呆れ顔で言い返す。 .
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