監禁

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 なぜ、俺が捕まってるんだ……。  彼は出来るだけ過去のことを思い出そうと目を閉じ、集中する。しかしその刹那、激しい頭痛が彼を襲った。 「……ぅ……ぁ……」  あまりの激痛に叫び出しそうになったが、声すら満足に出ない。しかも思い出すことすらできない。彼は何回も捕まる前のことを思い出そうとするのだが、その度に激しい痛みが走る。もしかすると、彼を監禁している人間が何かを彼自身の肉体に仕掛けたのかもしれない。  もう、外の世界に出られることは無いのかもしれない。新鮮な空気を吸うことも、陽の光を浴びることも、もう不可能なのかもしれない。今では太陽がどんなものなのかさえ忘れつつある。  もう何もかもがどうでもいい、そう思い彼は目を閉じた。今となっては眠ることだけが彼にとっての娯楽なのだ。  刹那、部屋に光が射した。
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