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「!!」
園長の顔が、顔が…
人間に戻ってる!?
「……ん?」
「どうした、華」
「あれ?」
またまた一瞬。
瞬きを数回繰り返してるうちに園長の頭部はウサギに戻ってしまっていた。
「ああ、戻っちゃった…」
「戻った?何がじゃ」
「い、いえ。何でも…っぎゃあ!!」
バターン!!
「………」
何も無い所で転んだ。
慣れたとはいえやっぱり痛いもんは痛い。
「イタタ…」と鼻を手で擦った。鼻血は…うん、どうやら出てない。
良かった良かった…
「うー…」
両手をついて起き上がろうとした。
すると、
─スッ
手が差し伸ばされた。
「え?」
「華はほんとにドジじゃな。ほら、つかまれ」
見上げるとハハハと笑っている園長がいて、私は少し微笑んでから素直に園長の手を取った。
「よいしょ…っと」
「お前は面白いから一緒にいても飽きないな」
「そ、そうですか?そんなこと言われたの私、初めて…」
私はなんかものすごく恥ずかしい気分になり、俯いてしまった。
顔が熱い。ドキドキする。
「………」
「………華」
「!?」
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