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そんなこんなで俺とババァの殴り合いが始まる。
だが勝つのは何時だってババァだ。
今回も例外でなく、ものの十数秒で俺はクローゼットに減り込んだ。
「ったく、手間かけさせんじゃないわよ。今日はあんたが勇者として旅立つ日でしょ。はい村長から授かった勇者服」
するとババァは俺の前に勇者服を無造作に放る。
ああ……ついにこの日が来てしまった。
絶対に迎えたく無かった日……俺の、16歳の誕生日。
「それに着替えたら、さっさとご飯たべて、魔王退治にでも何でも行っちまいな!」
そう言い捨て、部屋から出ていくクソババァ。
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