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「ぐぅっ!」
腕をクロスし防御体勢をとったとはいえ、俺とラルは至近距離で爆風を受けたため、後ずさる。
……ちぃっと考え無しな攻撃だったが、まあ防御魔法張って破片やらは防いで大したダメージは無いし結果オーライとしよう。
さて、魔王の野郎はどうなっているのか……?
煙が晴れる。
……しかしというか、予想は何となくついていたんだけど、やはり魔王の姿は消えていた。
何らかの方法で逃げたんだ……!
「ルミ!上からの警戒を怠るな!ミオ、いつでも防御出来るようにしておけ!」
魔王が居なくなっていることを確認するや、即座に指示を出す。
本当に、どこから来るのやらわかったものじゃあないからな……
「しかしどこへ逃げた……?前後左右、更には上……逃げ場は無いし、強引に突破したって感じでもない」
ラルが分析するように呟いた。
この一言で、俺はある一つの可能性にたどり着く。
「……まさか、下?」
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