4860人が本棚に入れています
本棚に追加
「危機一髪でしたねっ」
「いや、まだだっ!野郎、俺を引きずり込もうとしていやがるっ!」
すげえ力だ……!
流石魔族の王、生半可じゃない……!
だがしかし!俺だってまがりなりにもここまで辿り着いた冒険者……そう思い通りにやられてたまるか!
「テスター!下に向かって……!」
『バスターストーム!』
俺は倒れた体勢のまま、テスターを瓦礫に突き刺し、そのまま竜巻波動砲を撃ち込んだ。
当然、下の瓦礫は全て破壊されて、破片が幾つか物凄い勢いで俺にぶつかり、ものによっては肉に突き刺さったり食い込んだりしやがったが、流石に今のは躱せまい。
この程度の傷、代償としては安いもんだ。
「ぐっ……!魔王は?魔王はどうなった?」
まだまだ始まったばかりだというのに、瓦礫の破片のお陰で早くも満身創痍だよ。
それでも必死こいて魔王の姿を確認しようと目を凝らす。
最初のコメントを投稿しよう!