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問いかけられた彼は問い掛けてきた人物に目を奪われた、
中性的な顔立ちに、黒いスーツの肩までふわりと掛かる栗色の髪、好奇心に黄昏色へ染まる瞳、自分よりも拳二つ分くらい小さな背丈。
男、だろうか? しかし声は高めで柔らかいし、肩もごつくは無くどちらかと言えば華奢だ。
「えっと、舐め回すかのように観察しないでくれるかな? ボクにそんな趣味は無いよ?」
不良のただならぬ視線に気付いたその人物は、怪訝そうな表情で言う。
しかし、不良は
「悪いが俺は、馬鹿な不良なんでな。砂場から出てくる人間をスルーする事は出来ない。お前は何だ、宇宙人か何かか?」
と尋ね返した。
尋ね掛けられた人物は『ふっ』と鼻で笑った後に爽やかな笑顔で答える。
「ボクは小説狂、小説が好き過ぎて狂ってしまった存在さ!」
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