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「何だよ小説狂」
不良は掴んできた手を振りほどいて、相手を睨めつける。
「何って、キミを引き止めたのさ。理由? ああ、それはキミの答えを聞いていないからさ、OK?」
「答え? ああ、『キミはどうする?』って尋ねてきたアレか」
「そそ、ちゃんと答えてよね」
ニッコリとした表情で頷く小説狂、
不良はもちろんこう答える。
「断る」
しかし、小説狂はニッコリとした表情のまま懐から一枚の写真と文章を取り出し、
「あ、これ、ついさっき手に入れた小説のネタなんだけど」
不良の目の前で朗読を始める。
「『拝啓、天つかさ様。』
『来たる2月10日(金)の夕刻、5:00に志波公園へお越し下さい』
『1-1-28.不良和人』」
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