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架笠は絶句した。
何故なら御並陽平はその質問を本心から訊いているのが分かったからだ。
本心で、本気で、本当に御並は人を殺すことを悪いこととは、罪深いこととは思っていないのだ。
「例えば、あなたは石ころを砕いたとき何かしらの罪の意識を感じるのですか?」
「は?」
「感じないでしょう、動じないでしょう?分かりやすく言えば私はそれと同じなんですよ」
「じゃあお前は人間を石ころなどと同じだと言うのか!」
「うーん、ニュアンスが少し違いますね。私はあなた方みたいに差別することを止めただけなんです」
「は?差別だと。俺が何時差別をした」
「今ですよ。たった今そこで。人間と石ころを差別したじゃないですか」
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