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その一番分かりやすい例が石ころという訳です、と御並は説明した。
「するとどうでしょう、私は肩の荷がおりたような解放感に包まれました。今迄の潰れそうな罪悪感が嘘のようでした。目に映る、耳に聞こえる、肌で感じる、全てが私にとってどうでもいいモノになったんです。これからは、気をつかうことも、気をつけることも、気をはらうことも、何も無いんだと思うと、とても気が楽になりました」
結局、結論として、総じて全てが同じなんですよ。
「『者』だろうと、『物』だろうと、根本を、根底を見れば同じであり等しい『モノ』なんです。只一つ違いは合わせる位なんです。そしてそれが全てです」
御並はそう締め括った。
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