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「優希さん、行きましょー」
部屋へと続く階段の下から由樹くんの声が。
ってことは、たぶん陽介くんも一緒だよね。仲良いし。
「春ちゃん」
「優希さん何ですか?」
「春ちゃんの彼にいろいろ聞かせてもらうね」
「えっ!?」
そう言って黒ぶちメガネの奥からウインク。
はうぁー。似合います。
じゃなくて!恥ずかしいからやめてー!
「ふふ、優希ったら陽介くんと由樹くんのこと、お気に入りなのよ。可愛いんですって」
「陽介はともかく、由樹が可愛い、ですか?」
「ええ。由樹くんが、よ」
あの由樹くんを可愛いで収めるなんて…、優希さんは由樹くんの上を行ってるよ。
あ、でもりっちゃんに関しての由樹くんが可愛い、はわかるような気が!
「さあ、行くわよー。男子が二階だから女子は三階ね」
「う、三階…」
「ほら春、荷物重いのはわかるけど、階段で立ち止まらない!」
「うい~」
こういうのってだいたい女子が上の階だよね!
男子が上でいいのにっ!
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