room No.13 ‐短編‐

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「優希さん、行きましょー」 部屋へと続く階段の下から由樹くんの声が。 ってことは、たぶん陽介くんも一緒だよね。仲良いし。 「春ちゃん」 「優希さん何ですか?」 「春ちゃんの彼にいろいろ聞かせてもらうね」 「えっ!?」 そう言って黒ぶちメガネの奥からウインク。 はうぁー。似合います。 じゃなくて!恥ずかしいからやめてー! 「ふふ、優希ったら陽介くんと由樹くんのこと、お気に入りなのよ。可愛いんですって」 「陽介はともかく、由樹が可愛い、ですか?」 「ええ。由樹くんが、よ」 あの由樹くんを可愛いで収めるなんて…、優希さんは由樹くんの上を行ってるよ。 あ、でもりっちゃんに関しての由樹くんが可愛い、はわかるような気が! 「さあ、行くわよー。男子が二階だから女子は三階ね」 「う、三階…」 「ほら春、荷物重いのはわかるけど、階段で立ち止まらない!」 「うい~」 こういうのってだいたい女子が上の階だよね! 男子が上でいいのにっ!  
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