room No.13 ‐短編‐

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◆side 陽介◆ なぜか一年生二人(俺と由樹)に三年生一人(優希さん)。 ……嫌な予感しかしない。 だってこの二人、ニコニコニコニコニコニコニコニコ…。 由樹は腹黒いの知ってるけど、優希さんはなんかもう、爽やかにその上を行く気がする。 俺、苦手……。 「藤本、楽しい合宿にしような?」 いやいやいやいや。 「陽介、楽しい話、たくさんしような?」 …帰っていいかな?もう絶対、裏があるじゃん。 「あ、やばいですよ、時間」 とりあえず話を逸らす。 「あ、藤本話逸らした。でも本当にちょっと急ごうか」 「確実に逸らしましたね。まあ、二晩も一緒だしね。あ、僕は準備オッケーです」 クスクス、じゃねぇしっ!! 俺の心の叫びも虚しく、スノボ合宿は幕を開けた。  
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