第6問<問題篇>

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 高速道路の建設作業中に事故は起きた。  作業員が工事用の足場から転落して死亡したのだ。  工事中に起こった事故は、安全管理がきちんとされていたかを確認する必要がある。  現場監督の証言によると当時、作業員が転落した瞬間を見た人は誰も居ないという。  次に、作業員の安全のために立てられた柵には、補強のために角材などで固定されている。 「おや、手すりや足場が錆びているようですが」  おそらく風雨によって錆びたのだろう。 「1ヶ月間ほど工事を中断していたんです。騒音の苦情がありましてね。3日前から再開したんですけど、事故が起こるなんて本当に残念です」  そして、問題の足場へ向かった。手すりを固定する釘が太陽の光に反射して光っている。 「この手すりは、工事の開始時に取り付けたものですか?」 「はい。工期が長いのでね。ここでの作業は、まだ無かったですから安全に使えると思ったのですがね」 「手すりも少し錆びていますね」  しかし、この程度の錆びなら転落事故にはならないはずだ。  だが、刑事はあることに気が付いた。 「もしかしたら、この手すりは、ついさっき取り付けたものかもしれない」  つまり、当時、ここの足場には手すりなど無かったのではないか。と、考えた。 「現場監督さん、もしかしたら、安全管理できてなかったんじゃないですか?」 さて、刑事は、現場の何に気が付き、安全でなかったと言ったのでしょうか。  読者の皆さんには、刑事が何に気が付いたのかを推理して欲しい。
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