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窓から力強い朝日が差し込んできた。
今日は月曜日だ。
これからまた、慌ただしい一週間が始まる。
晴斗は素早く朝食を済ませ、学校へと向かった。
まだ始まったばかりの夏の日差しが昨日の雨など嘘のようだった。
「あ、ハルト、おはよう。」
後ろから声を掛けられて、振り返ってみるとそこには黒髪ベリーショートの青年がいた。
親友の岩木丈(イワキ ジョウ)だ。
「あ、おはジョー。」
「だからその“おはジョー”ってのやめろよ。」
オレはジョーに対して“おはよう、ジョー”を略して“おはジョー”と言うようにしてる。
「え、面白いじゃん。ってか流行語にしようと思って頑張ってんだけど。」
「いや、何も面白くねぇし。つーかどう考えても流行んねーだろ、それ。」
もはや決まり文句のように言い流す丈。
「岩木君、おはジョー。」
後ろから見ていた女子が茶化すように声を掛ける。
残念ながら一部の女子の間で流行りかけているのが“おはジョー”の現状だ。
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