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「寝てろよ…」
髪をすこしひっかきながら照れ隠しのために顔を音咲からそむけた。
「…ありがとう」
そう呟き音咲はゆっくり目を閉じた。ブラウスを握り締めながら。
こいつは…なんかおもい病気なのだろう?そもそも俺にしゃべりかけるなって言ってたのに俺は近くにいていいのか?…わかんねぇ…わかんねぇよお前の考えてること…わかんねぇよ
苦しそうな顔をする音咲、息を乱しながら顔が痛みをうける時のような表情に俺は心配になってしまったようだ
そう考えていたその時
荒々しく保健室のドアが音をたてて開いた。
入ってきたのわ、保健室の先生だ。
「その子!校門まで運べる君?」
息をきらしながら声を張り上げる先生
「運べますよ?」
「…っぅ…ゲッホ」
俺は苦しそうな表情をする音咲をゆっくり持ち上げて、おんぶした。
「私についてきて!」
そしてそのまま俺は走っていく保健室の先生の後を追った。
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