愛のかたち

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「…正臣、またキスマーク付いてる…」 僕からバレないようにすればいいのにね 付けた本人はわざとかな 「ッ…帝人、もうこんなこと止めようぜ…」 なに言ってるの? 全部、正臣が悪いんじゃないか 「やめないよ、絶対に」 正臣が俺だけをみてくれるまではね 「……嘘つき、正臣…昨日、学校休んでどこ行ってたの?」 また、浮気した。 僕がいくら言っても聞いてくれない 「……帝‥ッ」 僕は正臣を押し倒した 手にはナイフ 「浮気した正臣にはお仕置きが必要だよね」 ナイフを乱暴に正臣の頬に突き刺した ドクッと血が出てくる その血が付いたナイフを帝人はニコッと微笑み 舐めた 「ッ……、帝人…」 なんでそんなに泣きそうな顔で見つめるの。 僕は浮気した悪い正臣をお仕置きしただけなのに 正臣が悪いのに 「…正臣…」 なのに 「帝人なんか…大嫌いだ‥っ」 好きな人からのあまりに酷すぎる言葉 胸に突き刺さるってこんな感じなんだろうな 正臣に近づく奴に嫌がらせした 陰でこっそりと、ね? 次第にそれが正臣にバレちゃって 凄く怒られた まぁ、当然か でも正臣に近づくあいつらが悪いんだから でも最近また浮気してることがわかった今 不安で仕方なかった 僕はある人に頼んでしまった もうこうするしかない 「…臨也さん」 臨也さんに頼むしかもうてはない 「竜ヶ峰帝人君…だっけ?」 臨也さんなら僕のことわかってくれると思った 「はい、…」 「…正臣くんと一緒にいるよね、仲いいの?」 なんでこんなこと聞くんだろ 「はい‥正臣とは友達です」 そう、どう足掻いたって “友達”なんだ 「…正臣君のことで用があるんでしょ?」 なんでも知ってるな 臨也さんは
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