プロローグ

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私は、いつもの様に 夜中に携帯を開き車の中で金になりそうな鴨を探していた。 そう、私は春を売りながら生活を何とかやり繰りしていた。 歳的にも無理は承知で辞めたいと毎回思いながらズルズルと辞めれずにいた。昼間の仕事だけでは、歳は、いって学も無い私には高級とは無縁の給料だった。 ましてや片田舎のこんな町に高級取りの人がいるのかさえ疑わしい。 バツイチになって10年 三人の子供をかかえ、やっと少し手を取らなくなってきた。前夫からの養育費等なく貰った物は借金だけ。 それでも何とか四人細々と贅沢は、させてあげられなかったが仲良く子供と暮らしてる毎日だった。 勿論、彼氏なんていない。好きな人さえいない。 バツイチの友達は、みんな彼がいるが憧れる人も見つからない。 (好きな男なんて一生見つからないかも) 私は諦めてた。 こんな商売をしてれば男性に対しても夢を抱かなくなっていた。 (マイホームパパも一皮剥けば同じなんだな) そんな蔑んだ気持ちで毎日をやり過ごしていた。
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