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教室を除くと、既に全員揃っていた。
「ここが…一組だよな。」
俺は教室入口上の札を確認した。
「みんなー!初めましてこんにちは!あ~ちゃんでーす」
あ~ちゃん、いきなりその挨拶はなんだよ…ん?
何故かあ~ちゃんの声が少し遠くから聞こえる。
声の方を見てみると、そこには二組の教室の前でニコニコしているあ~ちゃんがいた。
「おいおい…まさかこんな漫画でありそうな展開起きないよな?」
「ゆうき、残念だが、いや残念ではないのか?その展開が起きたようだぞ」
ともきが俺と同じ顔をしながら答えた。
「「あ~ちゃん!」」
すかさずかしゆかとのっちが駆け寄る。
「ここ、二組だぞ?」
「もう!クラス間違えてるよー」
「ありゃ?ここ一組ぢゃないの?」
あ~ちゃんは教室から一歩でて、札を確認する。
あ~ちゃんは5秒ほど停止したのち、こちらに向き直り歩いてきた。
「なんだその手と足が両方一緒の歩き方は」
俺がつっこむとあ~ちゃんは我に返ったようだ。
「はっ!あ、う…と、クラス間違えちゃった!てへぺろ」
「「てへぺろぢゃねーよ!」」
俺とともきで大声を出してしまった。
のっちとかしゆかは二組に頭をペコッと下げ、こちらへ帰ってきた。
「あ~ちゃんがやらかしやがったよー」
「恥ずかしかったよもう!」
二人は呆れている。
二人が立ち去った後二組から大きな笑い声が聞こえたのは気のせいだろうか…。
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