新たに

5/7
前へ
/24ページ
次へ
「気を取り直して…。」 俺達は一組の教室へと入った。 席は名前の順で並んでいるようで、俺の後ろはともきだった。 「この席ならゆうきにちょっかいだし放題だな!」 「おいおい!やめろよ」 そんな会話をしていると、教室のドアが急に開いた。 ― ガラガラガラッ 「おはようなのです♪」 あまりにも可愛い小さな女の子であろう声に俺は反応して、前へ向き直った。 が、そこに声と一致する女の子はいない。 それどころか人の姿も全くみえない。 とうとう俺もあの世の声が…ゴニョゴニョ すると突然、教卓から頭がひょこっと出てきた。 よくみると、椅子の上に立つ5歳くらいの女の子がいた。 「あれ、完全に高校に迷い込んだ園児とかだろ?どうすればいいんだ?」 そう後ろのともきに問い掛けるが、返答がこない。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加