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が、しかし…学校の場所
がわからない。
「やっば、学校どこだよー…」
あぁ、終わった…
入学式に遅刻だなんて…
俺の一世一代の大失態だ。
引っ越してきたばかりで、まだ家の周り以外道がわからない。
こんなへこみまくりの俺の少し前に、キョロキョロしている女の子がいた。
良く見ると、俺と同じ制服を着ている。
あの子も俺と同じで、引っ越して来て学校の場所がわからないのか。
少し安心した。
今だに首を傾げている女の子に、俺は一度声をかけてみることにした。
「あの…」
「「この髪のウェーブは決して巻いた訳ではないんです!ただ…く、くせ毛なんですっ!」」
「は…?」
話し掛けようとしたら、こんなことを言われたのだからびっくり。
「あの…だから…」
「「あぁぁ、すいません!さっきの嘘です!ごめんなさい巻いて来ました!高校デビューしようとして………」」
そう言いかけて女の子は、こっちを見てきた。
「あれ?先生とかぢゃない?…生徒さん?」
「あ、はい」
そういうと、女の子の顔はパアッと笑顔になった。
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