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「ねぇ、ちょっといい?」
真っ暗な夜道を歩いている時にいきなり知らない男の人がしゃべりかけてきた。
「この近くのコンビニ教えてもらいたいんだけど」
と、男の人は言う。
「ああ、それなら…」
と道を教えてあげた。
しかし、男の人はわからないという。
仕方ないと思い、私は見ず知らずの男の人と歩いた。
ここからコンビニまで20分程度だ。
男の人と会話をしながら歩く。
何をしゃべっていたかなんて、わからないけど。
それなりに楽しくしていた。
ただ、私には印象的な会話でないから、適当に相づちをうち、笑顔で接していた。
だんだんコンビニが見えてきた。
とりあえず、コンビニの前まで一緒に行くと
「ありがとう。
いきなりでゴメンなんだけど、付き合ってよ、俺と」
と言われた。
「はい」
私のクチから出た言葉だ。
男の人は嬉しそうに、私に優しくキスをした。
「んじゃまたね
気をつけて帰るんだよ。
メールするね」
そして、男の人と別れた。
また1人で暗闇を歩く。
~♪♪
携帯が鳴ったのだ。
ディスプレイを確認すると
ヨシノリ
と写しだされていた。
「もしもし」
と私が言うと
『彼氏だよー』
と笑い声が聞こえた。
あぁ、さっきの男の人か。
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