プロローグ くだらねえぜ

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物語は数ヶ月後────彼が高校に入学した頃に飛ぶ。 「んだこらぁ!」 「ああん? 最初にガン飛ばしてきたのはてめぇだろーがよぉ!」 教室では二人の不良が喧嘩していた。 片方は鼻にある絆創膏、片方は耳ピアスが印象的だ。 二人は入学当初から色々な噂が流れている曰く付きの不良。 中には、三学年の1クラスをボコボコにしたなんてものまである。 そんな二人の喧嘩に周りの生徒は脅えていた。 「やめろよ。暴力なんてくだらねえぜ」 彼だった。 クラスの中では比較的大人しい部類に入り、ひっそりと学園生活を送っていた彼。 このまま平凡に暮らしてもよかった。 しかし二人の不良の喧嘩が彼にアニメの1シーンを連想させたのだ。 俺の憧れたあの主人公ならどうする? 答えは明白。 「まずは、俺の歌を聴けよ」 .
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