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此処は、優艶"風御"。
所謂、花魁が集まる場所。
おいらは優艶風御の一番花魁。
一番人気があるってこと。
翠ちゃんは、二番目。
「碧、お客様ですよ」
「…はーい」
「あおちゃん
行ってらっしゃいっ」
「……うん、」
好きな方は、お客様である、
着物仕立屋の跡継ぎである、
太玖羽様。
あの方に初めて、抱かれた。
軽いって分かってるけど、本当に優しく抱いてくださった。
おいらが初めてで、恐怖しか感じていなかったのに、
『大丈夫ですよ、』
と言って、優しいキスをしてくださった。
初めてキスしたのは太玖羽様。
初めて抱かれたのは太玖羽様。
初めて、恋をしたのが太玖羽様。
おいらの、初恋は、太玖羽様。
「しつれいします」
ああ、太玖羽様に、逢いたい
欲望にまみれて、おいらを貪る人になんか、触られたくない。
カラリ、美しく描かれた水仙の襖を開ける。
「久し振り、ですね」
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