01(製作中)

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此処は、優艶"風御"。 所謂、花魁が集まる場所。 おいらは優艶風御の一番花魁。 一番人気があるってこと。 翠ちゃんは、二番目。 「碧、お客様ですよ」 「…はーい」 「あおちゃん 行ってらっしゃいっ」 「……うん、」 好きな方は、お客様である、 着物仕立屋の跡継ぎである、 太玖羽様。 あの方に初めて、抱かれた。 軽いって分かってるけど、本当に優しく抱いてくださった。 おいらが初めてで、恐怖しか感じていなかったのに、 『大丈夫ですよ、』 と言って、優しいキスをしてくださった。 初めてキスしたのは太玖羽様。 初めて抱かれたのは太玖羽様。 初めて、恋をしたのが太玖羽様。 おいらの、初恋は、太玖羽様。 「しつれいします」 ああ、太玖羽様に、逢いたい 欲望にまみれて、おいらを貪る人になんか、触られたくない。 カラリ、美しく描かれた水仙の襖を開ける。 「久し振り、ですね」 .
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