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俺が火とか水を操れたらなぁ…魔法の国?のファンタジーみたいに。
そんなくだらないことを考えているのは俺だけかな?
魔法を自由に扱って、漫画の中の主人公みたいに活躍するんだ。
そんなこと考えてんのは俺だけかなぁ。
あ…。
俺が魔法を使えても敵がいなきゃ何も活躍する場なんてないな。
やっぱヒーローになるには悪者退治しなきゃな!
「…。…い!…おい!またポケーッと口開けて…。
何考えてんだ?」
ん?俺の考え事を邪魔するのは誰だ。
瞑想を解いて声の在りかを捜す。
後ろを見ると、幼なじみそして同級生の速水 太地(はやみ だいち)が俺の肩を掴んでいた。。
何やら俺の肩を揺すって俺を呼んでいるようだ。
しょうがない…少しは大地に構ってやるか。
「どうした、このヒーローに出動要請か?あ!敵は…まさか太地、お前なのか…?」
大地に向かってウルト〇マンばりにシュワッと構えるが、大地は全身の酸素全てを吐き出すかのようなため息をついている。
酸素全てを吐ききったのか、大地は俺の肩を両手で掴み、呆れた顔で俺を見据える。
「ヒカル…お前って本当に変人だな。せいぜい頭ん中だけにしろよ、妄想は。
少しくらいはヒカルも働かなきゃ怒られるぜ。」
そう言うと肩に置かれていた手は、シッシッと俺追い払う。
ちなみにヒカルっていうのは俺のこと。
夏木 光(なつき ひかる)18歳の高校三年生でございます。
えぇ~と話しを戻して。
今は確か学園祭が今度あるから準備の時間だ。
で、瞑想をしてた俺は大地によって鍛練を中止されたってわけだ。
はぁ、もう5時近いぜ。
そろそろ10月も終わって日も短くなる。
暗くなる前に帰りたいんだが…。
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