日常

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「ふぅ…大体終わったわね。ヒカルと大地、上がりましょ。」 やっとか…。 教室に残っているのは、俺と大地と美穂だけであった。 作業用具を片付けながら、教室を見回す。 三人しかいないということで教室は静かで、秒針の音が耳につく。 時計を見れば短針は6を指している。 はぁ…サボりと見なされた俺と大地は居残りを命じられていた。 ちょっとふざけて、美穂は小道具使わなくても十分に恐怖感与えられるよ、って言っただけなのに…。 おっと、ボッーとしてる間に二人は片付けをしている。 早く帰りたいし、また怒られてしまう! 美穂と時計につられて一緒に片付けをする。 大地も早く帰りたいのだろう。 T字のホウキで床に散らばる道具を一カ所に集めている。 適当だな~、と思いつつ俺も一緒にホウキで道具を集めていた。 …大体もう良いだろ。 「ふぅ…上がろうぜ大地。」 美穂にコキ使われた俺はもうクタクタで腰がぱんぱんである。 上半身を反らしながら窓に視線をやると、外は真っ暗で、柔軟している俺がガラスに反射していた。 「もう暗いしなぁ!!ったく疲れたぜ…。帰るぞ!帰るぞ!」 疲れたんだろう大地は、片手で首を押さえながら身支度をしている。 「だな!帰りがてら飯食ってかねえか??」 意気揚々と帰る準備をする俺達に美穂がツカツカと足音高く近づいてくる。 う……。なぜか視線を感じる。 「言っとくけど…、明日の朝も準備だからね?」 美穂はざまーみろと言わんばかりにニンマリと笑う。 「「なっっ…」」 「準備終わってないんだからしょうがないでしょ? じゃバイバイ♪」 美穂は反論の余地も与えずに早口でまくし立て、スカートをフリフリ揺らしながら廊下に消えて行った。 俺と大地をハモらせ、有無を言わさせずに帰るとは…。
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