『恋』

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○なだらかな坂道 ・・・・を自転車を押して登っている早苗。早苗の横を歩いている明日香。 早苗「あんな奴等の言う事なんか気にしない気にしない」 明日香「ごめんね」 早苗「何も明日香が謝んなくてもさぁ、私、全然気にしてないから」 明日香「・・・・」 早苗「(わざとらしく)それにしても、この坂をこうやって一緒に帰るのも明日で終わりか・・・・月曜だったよね?」 明日香「うん」 早苗「手紙頂戴よね。でも、いいなぁ、第一志望に合格なんて。私なんかまたダメだったんだから」 二人、坂を上り切り、立ち止まる。 道が二つに別れている。 早苗「じゃあね」 明日香「ウン」 明日香、トボトボと歩きはじめる。 早苗「明日香!」 明日香、振り返る。 早苗「相談だったら何でも聞くよ」 明日香、頷く。 自転車でもう一方の道へ。 明日香「・・・・早苗!」 早苗、自転車を止めて、振り返る。 ○明日香の部屋、前 早苗の自転車が止まっている。 早苗の声「ウァ、ダンボールで一杯!」
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