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○裕美の家の前
に立っている健二、二階を見ている。
○カーテンのみで閉めきられている窓
脱力した白い手が窓から出ている。
健二のN「**大に入れば、元気なアイツに会えると感じた」
○予備校
授業中。
講義を聞いている明日香。
健二、明日香が気になる。
健二のN「何処となく、裕美に似ている」
○田中医院
ここは健二の実家。
早苗、ドアを開けて入って来る。
早苗「すいません」
誰もいない受付を叩く。
奥から出てきた中年男、健二の父であり、ここの医院長でもある。
健二の父「久しぶり。最近、来ないから、心配しちゃったよ」
早苗「おかげさまで健康ですので・・・・あの・・・・います?健二」
○健二の部屋
アルバムを見ていた健二。
早苗「(ドアを開け)どう、勉強の方は?」
健二、慌てて、アルバムを隠す。
健二「なんだよ、おまえ?」
早苗「アッ、なんか隠した。やらしいものでも見てたんじゃないの(健二からアルバムを奪うと)」
早苗、!。
早苗「(さっきまでの元気はない)アルバム。高校の・・・・」
健二「・・・・。(アルバムを奪い、棚にしまう)・・・・」
早苗「・・・・」
健二「何しに来たんだ?」
早苗「(無理に笑って)あっ、こないだの写真、出来たから」
健二「写真?」
早苗「ウン。ハイ」
健二「(受け取る。凝視)・・・・」
早苗「それじゃあ、私、帰るから」
健二「・・・・」
早苗「(行きかけて)あのさ、なんで、**大、受けるの」
健二「関係ないだろ」
早苗「そりゃ、そうだけど・・・・もう忘れなよ。そのほうが・・・・」
健二「解ったようなこというなよ」
早苗「あんたがしてること、見ててつらいよ。だから」
健二「だったら、おまえがやらしてくれるのかよ!」
健二、立ち上がると早苗に詰め寄る。
○ベッドに倒れこむ早苗。
早苗、起き上がり、厳しい目を健二に向けるが、ぱっと目を閉じると再びベッドに仰向けになる。
早苗を見ることができない健二。
しばらくして、早苗、起き上がると、健二の頬を平手うちし、部屋を出て行く。
健二の足元には写真。
健二と明日香が写っている。
健二、写真を見つめる。
画面、暗転
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