一章~諦めた恋と始まる愛~

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さて、場所は変わって綺麗な川辺。 双子の美形兄弟は草原で寝転んでいた。 兄―高杉森―は弟―高杉晋助―を見つめる。 「何だよ兄貴」 「何でも無いですよ」 「じゃあ見んな」 「晋助」 「あぁ?」 「今年は少し楽しめそうですね」 森が笑う。 それに晋助も笑った。 「お兄ちゃん、帰ろう?」 二人を呼ぶ声が聞こえ、二人が身体を起こせば後ろに妹である―高杉亜夜芽―の姿があった。 「亜夜芽、お前も今年から高校生だな」 晋助は滅多に見せない優しい笑みで妹を見つめる。 亜夜芽が小さく頷き、「つまらなそうだけど」と呟いた。 3人は静かに川辺を見つめる。 静けさは嵐を呼ぶ予兆。 3人は弧を描く様に美しく笑った。
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