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「今日からお前達の担任になる水本和樹だ。」
「副担の桂小太郎だ。よろしくたのむ」
教師達の自己紹介に生徒達は余り関心をもっていない。
どころか…銀時に至っては後ろに座っている土方と喋っている始末だ。
そして不意に教室の扉が開いた。
「あ、遅れちゃった?」
にこやかにそう言って入って来る神威。
水本は教卓を思いっきり叩いた。
ドン
と音が鳴り流石に皆、担任の方へと向き直る。
「貴様達は…一体何をしに学校に来ている?」
静かな声
だが怒りを押さえるような低い声
「おいおい先生~熱くなんなってー」
銀時がニコリと笑った
未だ席につかない神威も満面の笑みを浮かべ「カルシウム不足なんじゃないの?先生」等と言っている。
次の瞬間
水本は怒鳴り声をあげた
「貴様等はそれでも日本男児かー!!」
唖然だ
「日本男児たるもの、己に厳しくしなければどうする?
けじめをつけ
約束は守り
目上の者の言うことはしっかり聞く。
それが日本男児だろう!」
熱く語り出す水本に銀時と神威は硬直している。
「水本
日本男児はお前だけだから。
昭和に帰れ」
呆れたように呟く砂那に同意するように頷く琉依と勇樹。
「…宮瀬、正座しろ」
「は?」
「正座しろ」
「…はい」
水本の威圧感に砂那は素直に正座をした。
何故だかこの教師には逆らえない。
流石にそれを見ていた銀時も水本が怖くなり言われてもいないのに自ら正座をする。
教室が一気に静かになった。
「まぁまぁ水本先生。
今日は軽く委員とかを決めるだけですから
余り怒らないでやってください。
普段の授業をきちんとした態度で受ければ良いだけですし」
助け船を出したのは桂だ。
砂那にとってこの瞬間から桂は「超良い人」となったのは言うまでもない。
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