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クラス発表を見に行った砂那は肩をがくりと落とした。
Zと書かれた組のクラス表には信じがたい程ショックな事実が記されていた。
地獄に向かって紐無しバンジージャンプをするような…
そんな気分と状況なのである。
「何で今年も姉貴と一緒なんだよ…」
今にも泣き出しそう声で呟きながら砂那はその場に座り込んだ。
「あれ?
砂那君そこで座り込んで何してんの?
もしかして…
僕に踏んで欲しーい☆
って頼んでるのかな?
気付けよサイン?
仕方ないな~」
陽気な声が辺りに響く。
そして砂那の背中に思いっきり足跡をつけた男。
―帯刀琉依―
琉依は砂那の背中を思いっきり踏みつけては愉しそうに笑っている。
しかし姉と同じクラスなのが余りにショックなのか砂那は微動だにしない。
まるで屍のようだ。
「屍なら仕方ないな…
あ、財布見つけた」
琉依は砂那の財布を見つけた。
所持金3万円を手に入れた。
レベルが42になった。
魔法、カツアゲを覚えた。
「おいこらナレーション!何ふざけてんだ!」
砂那は生き返った。
レベル-42になった。
魔法、ドゲザを覚えた。
「何その魔法!
カタカナでそれっぽく見せてるけど魔法じゃねぇだろ!
土下座する魔法って何?
しかもレベル-42って何!?
上がってねぇよな下がっていってるよな!」
砂那はツッコミを覚えた。
評価がウザイになった。
「ふ…
ふざけんなぁ!
ナレーション真面目にやれ!」
そして砂那の物語は次回へと続くのであった。
「そこだけ何まともにナレーションしてんだよ!
後、琉依!
テメェ良くも人の制服に足跡たっぷりつけやがって!
つか財布返せ!」
すっかり元気になった砂那に琉依は虚無感を覚えた。
レベル43になった。
魔法、シカトを覚えた。
「まだやるかそれを!」
砂那は魔法、ツッコミを使った。
ナレーションは魔法、次のページへを使った。
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