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「アンタみたいに若いだけしか取り柄がない女はすぐにバカみる事になるんだからね。見てなさいよ?近々私に泣きつく事になるからさ」 「え?私まだ若いですか?うわあ~!ありがとうございます!お世辞でも嬉しいです!」 この時の私は四捨五入したら三十路になる歳だった。 「アンタやっぱあたしの事ナメて…」 「あ、いらっしゃいませ~!」 今度こそお客さんが来店したので私は小金井さんを若干無視して声出しをした。 「いらっしゃあああ~~~あぁいっ」 続いて小金井さんも声出しをしたが、まるで常連客に挨拶をするスナックのママのような色っぽい声出しだった。 お客さんは私の所へやってきて 「今度子供が学校行事でキャンプがあって……白いTシャツを指定されたんだけどありますか?」 と、質問した。
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