File.1 七不思議

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キーを打つ指先は、尋常じゃない位震えてたと思う。恐がりが検索するもんじゃ、ないな。でもそれよりも親友の死の真相を解明したい気持ちが勝っていた。 このままでは私もー… 躊躇う暇は無かった。 親友が命を掛けて残した頼みの綱に縋るしかない。どれほど強いのか分からない、もしかすると切れ掛けていそうでもあるその綱の名を検索エンジンに掛ける。ヒットしたサイト一覧の上から四番目… …あった。 『小栗心霊相談事務所』 カーソルを合わせ、目を堅く瞑ってから人差し指に力を入れる。クリックの手ごたえを感じて、ゆっくりと目を開ける。…脳裏に禍々しい黒背景に血を連想させるアイコンに赤文字のサイトを描きながら… …なんだ、 白背景に業務的な…いやシンプル過ぎる。メールボックスと地図と住所の他になにもない。普通、なにかしらコンテンツがあるはずじゃ…と隅々までカーソルを動かし隠しリンクやらなんやら探してみるものの結局リンクはメールボックスだけだった。 …仕方無い。 見慣れた町名に決意を固め、彼女はパソコンをシャットダウンした。
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