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「正直に答えてよ、ミチル。その相手って、」
みーちゃん、顔がすっごく怖い。
私、ものすごく睨まれている。
というより、只ならぬ緊張感が私達を取り巻いている。
教室の一角で、なんだかここだけ浮いてる気がする。
「人間なのね?」
ゴクリと、唾を飲むみーちゃん。
なんだ、そんなこと。
「うん、当たり前じゃん」
何を言われるかと思って構えてたのに、みーちゃんの質問がおかしくって、つい笑みをこぼしてしまった。
「うっそ……!!やった、やったねミチル!!ついに人間に恋したんだね!!良かったああぁ!!!」
「わわわ、」
みーちゃんは席から立ち上がると、唐突に抱きついてきて。
その勢いに、私は椅子から転げ落ちそうになった。
でも、みーちゃんからとってもイイ香りがして、甘くてトロケそうになる。
みーちゃんはすごく可愛い。
いつも丁寧にお化粧してて、それも濃くなくてナチュラルなのに綺麗。
髪だって長いのに、キチンとお手入れされててツヤツヤのサラサラで、ふわりと香るローズの匂いにいつまでもくんくんしたくなる。
とにかく頭のてっぺんからつま先まで、『女の子』って感じで。
私の自慢の友達なんだ。
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