わかってた

3/3
前へ
/181ページ
次へ
もうすぐ午後6時。 今、娘の大舞台を観ての帰り… あなたの分まで、 沢山沢山、 拍手をしてきたから… 来年は、チームを率いるリーダーとなることに決まってる娘。 更に立派になって、 素敵になって、 大人になって、 またこの場所に来る… 赤いコスチュームを着るのは、来年のこの大会が最後となるの。 観てあげてほしい。 そして、確認してほしい。 頑張っている娘の姿を… あのチームのリーダーは、 自分の娘なのだと… 娘を、 自分の娘を 誇りに感じてほしい。 1週間前に立ち寄ったカフェに1人で立ち寄ってみた… 先週、あなたと向き合って座り、沢山話をしたね。 あなたと座った席、見知らぬ人が座ってる。 その席から少し離れたところでこれを書いてる。 あの時、沈黙が恐くて話し続けていた私… 肝心なこと…言えないままに… 言ったところで笑われて流されてしまうのが怖かった。 いつも気が強くて、なんにでも負けないつもりでいた私はどこへいったのだろう。 さてと… そろそろこの場所を後にしよう。 また… あなたと来る日を願って…
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加