牛皐、検正使を殺し出奔し、張覇、道に迷いて蛟を斬る

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文令十八年の晩秋に雷冑が布告した後世でいうところの文令の偽勅は、暗赤色の道袍の男と、その仲間によって梁国全土の不平分子に配られ、梁国全土の反乱を誘発した。偽勅は、雷冑の出世の秘密から始まっていた。 我、雷冑の母は鬢美人であり、父は梁国六代皇帝劉雋である。父、劉雋は兄の劉預が生来病弱であるが故、太子を廃嫡し、予鬢美人との間に出来た嬰児、つまり予を新たな太子と建てるつもりであった。しかし、それは太子劉預の知るところとなった。
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