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「大人しく死んでろよ。」
張覇は幾度も蛟の攻撃をかわしつつ斬りかかったが、張覇の攻撃は弾かれるばかりで、何の手応えも感じることすら出来なかった。張覇は次第に自身の毒づく言葉にさえ虚しさを感じていた。
そんな時だった張覇の背後から一本の矢が飛来し、蛟の紅玉のような眼を射ぬいた。張覇が背後を振り返ると酒瓶を持った童子を従えた筋骨逞しい老将が弓を持ち立っていた。張覇が訝しげに老将を見ると、老将から鋭い叱咤の声が飛んだ。
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