張覇、南滔で百人長となり初陣す

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張覇が壁を強く叩き、その叩いた大きな音が響き、一瞬野次が止まった。 「人が黙って聞いてりゃ、くだらねぇ事をごちゃごちゃと数を頼みに言いやがって。俺がてめえらの指揮をとるのが、気にいらねぇんなら面と向かって言いやがれ。」 今度は、張覇の声が静まった兵舎の中に響き渡った。すると、一人の男が無言のまま張覇に近づいてきた。野次をとばしていた男達も固唾を飲んで男を見つめている。 「威勢がいいな、小僧。」 「小僧じゃねぇ、張覇だ。耳が遠いのか、おっさん。」 張覇は男をきつく睨んだ。
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