張覇、南滔で百人長となり初陣す

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「ほざけ小僧。」 男は吼えると、再び張覇に拳を振りかざした。しかし、その拳は張覇に再び当たることはなかった。張覇は男の拳をかわすと、男の腹部に自分の左拳を打ち込んだ。男の身体が、くの字に折れ曲がり、男の頭が張覇の頭の位置より下がる。すかさず、張覇の右拳が男の顎を捉え、男の身体が宙に浮き、そして大きな音をたて男は倒れ、再び立ち上がることはなかった。 兵舎に一瞬の静寂が訪れた。しかし、その静寂の時間が終わると、兵舎は再び怒号で沸き返った。
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