雷冑が乱を起こし天下を騒がせる

2/66
743人が本棚に入れています
本棚に追加
/2552ページ
文令十八年秋、張覇が亭長を務める伍県の北西。西天将軍領と南天将軍領の国境で、それは起こった。 雷冑将軍が謀叛を起こしたのである。雷冑は、西天将軍領の胡亥、岳斗、荊鎮という西天将軍領の交通の要所を僅か一月足らずで抑えると、兵を南天将軍領へと向けた。然したる抵抗を受けず、雷冑は羅碓、鐘鎮の二城を陥落すると、馬隴関を標的とし、兵を動かした。 雷冑は馬上から馬隴関を睨み腹心である韓姜に言った。 「ここを陥落させれば、西天将軍領の攻略に専念出来る。是が非でも馬隴関は陥落させねばならぬ。」
/2552ページ

最初のコメントを投稿しよう!