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すると人間は
「…なんて鮮やかでバランスの良い翼だ…。
…では、私のお願いを聞いてくれるかい?」
飛べない鳥はどんなことだろうかとワクワクしながら人間のお願いを待ちました。
「…私のお願いは…、
君が私の前で…その美しい翼を羽ばたかせて、優雅に飛んでいる姿を見せてくれることなんだ。
…勿論、無理にとは言わないし、君が出来るペースで良いよ。
それまではこの家にいて良いし、自由にしてもらって構わない。
…どうかな?」
飛べない鳥は悩みました。だけどそれでこの人間が喜んでくれるのなら、勇気を出してやってみようと考えました。
「…分かりました。
…いつまでかかるか分からないですけど、やってみます!」
…外は本格的な冬を迎え、冷たい雪が高く積もり、寒さも一段と厳しいものへ変化していますが、飛べない鳥の心は熱い闘志で漲っていました。
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