第一章

2/10
前へ
/197ページ
次へ
**** 「みんな、お疲れさま! はい、タオル」 「おぅ!」 「ありがと!」 私は現在、野球部のマネージャーを務めている。  そして、丁度野球部の練習が終わった。 「あっ! 紅羅葉…」 「はいっ! あの、隼人先輩にタオルです! お疲れさまです!」 あぁ、またやってしまっている。 紅羅葉…。 隼人くん達は練習が終わったばっかだから疲れている。 だから、皆を気づかって静かにしてればいい。 それなのに、話しかけ過ぎたら… 「あぁ、ありがとう…ちょっと疲れてるから静かにしてくれる?」 「あ…はい! すみません…」 やっぱり。 いつまでも、好きだからと言って付きまとっていたら、野球部のマネージャーも務まらないし、好かれるどころか隼人くんに嫌われてしまう。 (隼人くんはクールで… 普段から、あまり話したがらないんだよね。 だから、練習が終わったら゙お疲れさま゙で終わりにしといたほうがいいんだ。 じゃないと、何ていうんだろ? 嫌われるっていうか… なんか、隼人くんからみて苦手な人になられちゃう、…みたいな) .
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加